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言葉の数だけ世界は拡がる

弾いてみたい曲 #30DaySongChallengeクラシック版 14日目

久々に書く。

 ヴァイオリンを弾くからには演奏してみたい!

レッスンの振り返り記事を時たまあげることからわかるように、わたしはヴァイオリンをまあまあ弾く。今年の5月で24周年になった。オーケストラや弦楽合奏団に所属してオケ曲・弦楽合奏曲を弾いた他、発表会では、モーツァルトやバッハの平易な協奏曲を演奏した。10年前に精神的な疲れから弾かなくなってしまったものの、クラシック音楽研究会の後輩ちゃんにセザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調をリクエストされたのがきっかけで復帰、レッスンを受講するに至った。

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1曲弾けるようになっただけではまだまだ物足りない、もっと色んな曲を弾けるようになりたいのだ。

オーケストラ曲

あまりオーケストラや弦楽合奏団にはいい思い出がない。双極性障害で気分のむらがあり、それで各所において人間関係を壊してしまったのだ。自分が悪いとはいえ、もう音楽以外の要素、特に人間関係を良好に保つことが求められるような団体で音楽をやりたくないのだ。

とはいえ、オケや合奏団の正規団員にならずとも弾きたい曲が出てくるのが人情というもの。

一度やった曲や好きな曲の中から弾いてみたい曲を挙げていこう。

まずはブラームス。大学3年のときに交響曲第1番 ハ短調 作品68をやって、それ以外の3曲もできれば演奏したい。 

 ラフマニノフは第2番を2年のときに弾いた。これはそれ以外の曲は技術の上でも編成の上でも難しいだろうが、それらをクリアすることができれば第3番 イ短調 作品44 を演奏してみたい。念願叶って、19年2月に開催された京都市交響楽団定期演奏会で、秋山和慶先生の指揮で聞くことができた。第1番も好きな曲なのだが、楽譜の入手が一番難しいだろう。 

ラフマニノフ:交響曲全集

ラフマニノフ:交響曲全集

ラフマニノフ以外の20世紀に活躍した作曲家が書いた楽曲も弾いてみたい。バルトーク・ベーラ:管弦楽のための協奏曲 Sz.116だけを挙げるが、他にも演奏したい曲は幾つかある。 

Bartók

Bartók

 順番は前後するが、マーラーが好きであるからには、演奏機会の多い第1番や第5番はもちろんのこと、それほど編成の大きくない第10番(デリック・クックによる補筆完成版第3稿第1版は3管編成)はもっと演奏されていいだろうし、演奏したい。

協奏曲

ソリストとして

発表会で取り上げることでもない限りその機会はないだろうし、発表会において10分以上かかるような楽章は演奏することはできないだろう。それでもビートホーフェンやブラームスシベリウスのヴァイオリン協奏曲は憧れの存在だ。 

 また、手が届くことはないだろうけど、バルトークの楽曲で初めて聞いたヴァイオリン協奏曲第1番もいい。

Bartók: Violin Concertos Nos. 1 & 2

Bartók: Violin Concertos Nos. 1 & 2

 トゥッティとして

ヴァイオリン協奏曲以外のものを挙げるとすると、リヒャルト・シュトラウスオーボエと少管弦楽のための協奏曲 ニ長調 TrV292がいい。シュトラウスの楽曲では最も好きなものだ。

R. Strauss: Oboe Concerto, Serenade & Sonatina No. 2

R. Strauss: Oboe Concerto, Serenade & Sonatina No. 2

  • Alexei Ogrintchouk
  • クラシック
  • ¥1528

 ソロで

現在レッスンは

  • ソロでやっていくこと
  • 技術の習得を目的としない協奏曲については取り上げない

ことを前提に選曲し講師に提案している。

今のところ伝えて了承を得ているのは、ヨハネス・ブラームス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番 ニ短調 作品108である。

 発表会では時間の制限があって第3・4楽章を演奏する予定だが、レッスンでは全楽章を見てもらうつもりだ。

ソナタ第3番までに、現在見てもらっているモーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423が終わったら、技術習得のために同じくモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番 ニ長調 K.219を見てもらう。

二重奏以上のアンサンブルで

二重奏ならば、ベーラ・バルトーク:ヴァイオリンのための44の二重奏曲Sz.98 BB104を。 

Bartok: Contrastes  44 duos pour 2 violons

Bartok: Contrastes 44 duos pour 2 violons

 中退前と地元での最後の発表会で10曲くらい弾いたけども、全曲弾いてみたい。

三重奏曲だとフランツ・シューベルト:弦楽三重奏曲第2番 変ロ長調 D581がいい。 

Schubert: String Quintet, D. 956 - String Trio, D. 581

Schubert: String Quintet, D. 956 - String Trio, D. 581

  • Ensemble Villa Musica
  • クラシック
  • ¥917

有名所とはいえないけれども、これがなかなかの佳品。

二重奏や三重奏に比べ、弦楽四重奏は山ほどある。選ぶのが難しい、パス。

五重奏や六重奏はブラームス。 

Brahms: String Quartet, Quintet & Sextet

Brahms: String Quartet, Quintet & Sextet

 ブラームスの楽曲は

 

ソロのときに既にソナタ第3番 ニ短調 作品108を上げたけど、この編成だとやはり選ばずにはいられない。ヴァイオリンを編成に入れている室内楽曲を弾きたいものである。

Collector's Edition: Complete Chamber Music

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  • アーティスト:Brahms, J.
  • 発売日: 2012/10/16
  • メディア: CD
 

 非定形重奏曲では、オリヴィエ・メシアン:時の終わりの四重奏曲がよい。 

Messiaen: Quatuor Pour la Fin Du Temps

Messiaen: Quatuor Pour la Fin Du Temps

 

以上、弾きたい曲を思うままに書き連ねてみた。楽器経験があると思いつくものだ。

ソナタといえば? #30DaySongChallengeクラシック版 9日目

なかなか暖かくならない4月であるが、仙台市青葉区の週間天気予報を見ると20℃を超える日も多くなる様だ。ただ、最低気温はまだ10℃以下の日々が続く。体を冷やさないように布団と毛布はまだ必要だ。

さて、今日のお題はソナタ。ヴァイオリンやピアノにとっては作品は豊富で、他の楽器にとっては貴重なレパートリーになる。

わたしが日常的に聞いたり、演奏したい曲を挙げていきたい。

 ソナタといえば?

ヴァイオリンを編成に入れているもの

趣味でヴァイオリンを弾くことはこのブログでもよく触れている。月に3度のレッスン受講の振り返り記事を書いたり、弾いた曲についても書いたりもした。弾きたい曲について書いてもいい。この機会に書いてみよう。

弾きたい曲

 ブラームスは10月に予定されている発表会が終わったら3曲のいずれかを選んで弾きたい。ベートーヴェンはそれ以外に時間をかけて弾いていきたい。この辺りは、クロイツェル・ソナタを除いて今の技巧上なんとか弾けそうな感じではある。

では、今の所技巧がおぼつかない曲を挙げよう。

バルトーク・ベラ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1・2番、無伴奏ソナタ 

Bartók: Violin Sonatas

Bartók: Violin Sonatas

 細かいパッセージは勿論、めくるめく重音や分散和音、複雑極まりないリズム…古典派の協奏曲を弾くよりも断然難しそうで、演奏のために身に付けなければならない技巧で身についていないものはまだまだ多いし、一生かけても身につかないかもしれない。弾けるようになったとしても、ピアノを弾ける人が見つかるかどうかわからない。

夢である。

よく聞いている曲

ブラームスフォーレ、フランクのソナタをよく聴いている。これについては下記の記事を再読されたい。

chumannian.hateblo.jp

schumannian.hateblo.jp

ピアノ・ソナタ

ピアノは弾けないので、演奏したい曲という項目はかけない。その代わり、今までコンサートで聞いた曲とこれからコンサートで聞きたい曲を挙げよう。

今までコンサートで聞いたピアノ・ソナタ

わたしの通う演奏会は管弦楽室内楽のものが殆どで、ピアノ・リサイタルには、好きなピアニストのものや室内楽演奏会で出演した方のものを聞きにいくので回数としては多くない。今までリサイタルに行って聞いたピアニストというと、クリスチャン・ツィメルマンヴァレリー・アファナシエフ、ピエール=ロラン・エマール、児玉桃、イーヴォ・ポゴレリチ、野平一郎と、思い出しても数は多くはない。

ただ、その一度一度はとても貴重な体験だった。ポゴレリチのリサイタルの会場を支配する雰囲気はまるで黒ミサのような異様で、そこで弾かれた楽曲はすべての曲が心の奥底にまで訴えかけるような迫力で弾かれていた。他の演奏家のリサイタルも忘れがたいものだ。その中でも野平一郎のモーツァルト:ピアノ・ソナタ全曲演奏会を挙げたい。

 

野平一郎モーツアルト ピアノソナタ全集1

野平一郎モーツアルト ピアノソナタ全集1

  • アーティスト:野平一郎
  • 発売日: 2009/01/25
  • メディア: CD
 

 

野平一郎水戸芸術館モーツァルト:ピアノソナタ全集2
 

  

野平一郎 モーツアルトピアノソナタ10-13水戸芸術館

野平一郎 モーツアルトピアノソナタ10-13水戸芸術館

  • アーティスト:野平一郎
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: CD
 

 

野平一郎 モーツアルトピアノソナタ全集4

野平一郎 モーツアルトピアノソナタ全集4

  • アーティスト:野平一郎
  • 発売日: 2010/10/12
  • メディア: CD
 

 

野平一郎 水戸芸術館モーツアルトライヴシリーズ 5

野平一郎 水戸芸術館モーツアルトライヴシリーズ 5

 

  

 これから聞きたい曲

ロシアの作曲家が書いたピアノ・ソナタを聞きたいと思っている。

なかでも、ポゴレリチの最新CDに収録されているセルゲイ・ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 作品36を演奏会で聞いてみたい。

2018年12月のリサイタルで演奏したフランツ・リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調のような、絶対的な時間や重力を超越した演奏になるのか、それとも別の方向性で聴衆を魅了するのか、興味は尽きない。 

 

 

レッスンの休講が続くので、ウォーミングアップなど日々の練習メニューを考えてみた。 #ヴァイオリン

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カイザー:ヴァイオリン練習曲集より第4番

気が緩む、行動頻度が下がる。どうにかしよう。

例のウィルスのせいで、2月最終週の回から今まで、月3回行われるレッスンのうち全てが休講になっている。

只でさえ練習頻度が低いのに、楽器を練習するモチベーションが下がるばかりで5週間ほど楽器ケースを開けていなかった。

これではいけない。

それとは別に、大学が2月初旬から春季休業に入ってしまい、生活が乱れている。これもいけない。

どうにかしないと。

以前見た動画をヒントに、自分の技術水準や集中力を考慮してメニューを考える


20分間でバイオリン基礎練習【ウォーミングアップ】速弾き、移弦、音程、ポジション移動など

  • シュラディック第1巻1番目のエクササイズ
  • カール・フレッシュ音階教本よりイ短調の5・8番目のエクササイズ
  • セヴシック練習曲作品1の1より11番

というメニューである。

説明文をそのまま引用すると、

・シュラディック 0:006:31 左手の指を温め、速いパッセージに備えます。ウォーミングアップです。小指の筋トレにもなります。

・カールフレッシュ 7:0015:43 音程を整えます。ポジション移動時の音程に特に注意します。弓の配分の訓練にもなります。

・セヴシック 16:15〜 弓のあらゆる部分を使い、弓のコントロールや、移弦の訓練をします。元、中、先、下半分、上半分、全弓といった感じで、同じ曲で色んなボウイングを練習できるのが良いです。

 ということだ。

Umiさんの技術レベルと自分のレベルとのギャップ

Umiさんと同じ練習メニューをこなすことができたらいいのだけれど、残念ながらそれはできない。なぜなら、わたしの技術水準が彼女と比べ段違いに低いから。

UmiさんのYou Tubeチャンネル

www.youtube.com

にアップロードされた動画の大半はパガニーニ:24のカプリーズ第24番の練習日記となっていて、かなり高い技術を持っていることが伺える。

また、質問箱のBotと化してアクティヴではなくなったTwitterを遡ってみると、

 というツイートが。どうやら相当の集中力の持ち主のようだ。

わたしはというと、ヴァイオリンのレッスンは大学を中退したあとから始めて5年後に止め、その後8年のブランクを経て別の先生でレッスン受講を再開したので小さな頃からきちんと教師に習ったわけではない。それにモチベが高かったり低かったりで練習時間にもばらつきがあった。集中力についていえば、自分の好きなことについては、ことヴァイオリンについていえばそのときオーケストラで弾いている曲や好きな曲の練習には時間を忘れるほど没頭できるが、メカニックやテクニックを作るための地味な練習を続けるのは、やらなければ技術をつけられないとわかっているとはいえ苦手だ。

集中力を鍛えることは別の機会に考えるとして、上記の練習メニューと自分の技術とのギャップを2点挙げてみる。

  • わたしのボウイング技術にかなり問題がある。どこに問題があるかは次のレッスンで講師に聞くとして、弓の配分を訓練するのは下記の問題により困難
  • フレッシュ音階教本イ短調9番のエクササイズは5番の単音による音階・半音階・アルペジオを8度和音で弾くという内容→8度を連続で弾くのは無理がある。

以上の技術おける欠点を考慮しつつUmiさんの基礎練習コンセプトに近づけたメニューを考えた。勿論、長くは続かない集中力を要しない短い内容とした。 

オリジナルのウォーミングアップはこれだ!

 Umiさんのコンセプトを基本としして考えた自分の基礎連コンセプトは次のものだ。

  • 左手のウォーミングアップ
  • 音程を整える
  • 弓の量や移弦という右手の技術を確認

以上を踏まえて、これまでのレッスンで使った教材で鍛えることにした。 

以下の教材を使う。

カイザー ヴァイオリン練習曲 1 [全音楽譜準拠] (監修: 漆原朝子)
 

 3つの教材を使ったこういうメニューはこちら

  • 開放弦で全弓・上半分・下半分をアップダウンそれぞれBPM60で、元・中・上を同様にBPM60・120・180で繰り返す。
  • カイザー第4番を1拍・2拍とスラーを切って、最後に1小節を1ボウイングでそれぞれ全曲最後まで弾く。
  • フレッシュ音階教本イ短調を1〜4番のエクササイズで。1・3・2(2・3は同じ音だが2はハイポジションを使うので先ず3で音程確認)・4の順。
  • セヴシック作品1の1から11番のエクササイズを楽譜につけられた番号通りに全弓・上半分・下半分・元・中・上で通す

これだけやってもかなり時間を使うことになるが、決めた時間に寝て起きれば朝の時間を使ってできるだろう。

9月の卒業(予定)まで学生でいられるので、習慣化させて技術をつけてそれほど時間を要しないようにさせたい。

 

【レッスン振り返り】エチュードでも曲は曲、装飾音で拍を疎かにしない、他

弦が伸びていてもう交換時期なのか、いつも以上に狂っている弦のチューニングから今日のレッスンは始まった。

クロイツェル教本第33曲その中盤の音程把握ができないでいた。1/27と日付を書いた鉤括弧以内が今日の範囲だったのだが、曲として旋律副旋律になるように調和が取れていないという。

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その解決のために、まずは単音で弾いて、技法的要素以外に持つエチュードの音楽的要素を把握するという提案を受けた。

そう、エチュードだって曲なのだ。

早めにエチュードを切り上げてモーツァルトへ。

冒頭の1拍目で音程が取れていないという大惨事。ソとシの6度音程でソを高めに取っていたのでもっとシに寄せて取るように注意を受けた。

また、装飾音、特にトリルを多く詰めすぎて3拍目を圧迫していた。3拍目を正確に取るためにそこから逆算してトリルや後打音を無理なく入れるという解決法を提案された。拍は大正義、そう心得よ。

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トリルを詰めすぎた

他の重大な失敗は、1拍内で16分音符にして1:3の比率になる箇所で4等分にならないことだった。例を挙げれば、

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3拍目につけた矢印と

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16分休符で欠けている1拍目

である。意識して弾き直したらできるようになったので、解決法を特に提案されはしなかった。しかし、自分で解決法を作るとすれば、スラーをとって弾くことで4等分になるように音を把握する。16分休符は、提示した例で言えば、直後にあるシャープの付いたレで埋めて弾く。確認ができたら次は楽譜通りに弾いてみよう、というわけだ。

 

今日も示唆に富むレッスンであった。

【レッスン振り返り】第1ポジションのオクターヴや長6度の指の位置、二重奏曲ではほぼ初見の準備不足

前回のレッスンは20日で、それから1週間全く楽器を弾かなかったのでぶっつけでレッスンに臨んだ・エチュードと課題曲の反省点をそれぞれ挙げていく。

先ずはクロイツェル。

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赤の囲いはオクターヴ、青は長6度、緑は6度の音程

第1ポジションのオクターヴや長6度はそれぞれ1の指が上ずった。6度はその前のレ+ファを1の指と3の指で取るときにちゃんと2の指を指板に置かず離してしまうので、徹底して指板に置いてピッチをキープする。

 

続いて、偶然にも本日264回目の誕生日を迎えたモーツァルトの二重奏曲。

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2ページ目以降は2ヶ月前に弾いてからほぼ初見だったので左手の運指が覚束なかったのは勿論のこと、更に問題なのが休符ときちんと休めなかったことだ。

昔から初見で弾こうとすると休符が取れない。そもそも準備をしていれば問題がなかったのは言うまでもないが、これからも初見の度に休符が取れないのではいけない。これは楽譜を読む訓練が必要かも。

【レッスン振り返り】重音、16分音符、休符

6日以来、今月2回目のレッスンだった。

いつもどおり、エチュード→曲という順番。

前回の反省点だった、左手親指の関節をきちんと曲げて弾くように改善することはできるようになった。これはよかった。

ダメなところは、重音を上と下一音ずつ音程が取れてないので確認すること。もう一つは、↓の画像

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のように、3・4の指で取る場合に4の指が届ききれてない場合が多い。改善方法としては肘を入れて届くようにするように指摘された。

 

曲の方であるが、16分音符を崩れずにテンポ通りに弾けるように。

ポイントごとの指摘としては、画像だと赤で囲んだ箇所は装飾音を弾きすぎない。軽やかに、アウフタクトをきっちり弾くために青で囲った8分休符をちゃんと取る。

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もう一つ、画像の重音はポジションを下げて2・4の指でとっていると音程が不正確になるので

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横着してピンぼけしてるのをそのまま使ってるけど許して

ポジション移動をしないで4・0で取り、1・3でポジションを下げるというソリューションを提供された。

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そうして30分はあっという間に過ぎた。

次回は27日、毎日練習してレッスンに臨もう。

令和元年に演奏した曲1 セザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 その3 レッスンと本番

【レッスン開始から本番前まで】

3月のレッスン第3回くらいからやっとフランクのソナタをみてもらうことになった。12月の第2回までの間、楽章の順としては1→2→4→3をやった。

弾きながら、弓を節約したり、弓の返しでフレーズを切らない様にしたりと弓の使い方を覚えた第1楽章。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第1楽章

第2楽章ではアクセントを弓でできるだけ行わずヴィヴラートで行うことが主な注意事項であった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第2楽章

第3楽章より第4楽章を先に見てもらった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第4楽章

それは10月25日に開催された発表会でこれを弾くことにしたからだ。

気をつけたこととしては、

・冒頭の音量。小さ過ぎると縮こまって聞こえる。堂々と弾こう。

・全ての音に気を配る。この曲に休めるところはない。

といったところだろうか。

発表会まで9回ほどのレッスンでなんとか発表会まで持っていった。

【ピアノ合わせ〜本番まで】

10月中頃にピアノ合わせがあったのだが、合わせるのに苦労をした。というのも、伴奏者の先生が全部仕上げるのに間に合わず、音を減らしたからであった。リハーサルまで合わせるのが大変だったし、リハでは他の出演者や彼らの講師がこちらを見ながら待機しているのを意識して上がってしまい、ボロボロの状態。

これではいけない。リハから本番前のオリエンテーションまでの2時間、特に状態の悪かった部分を中心に録音をして弾いては確認、それをフィードバックするといった練習をして臨んだ。

結果、後で記録録画を見ても満足できるくらいの出来に仕上がったと思う。

 【第3楽章とまとめ】

発表会が終わって第3楽章を見てもらった。


フランク:ヴァイオリンソナタイ長調第3楽章

そうして9ヶ月ほどかけて1曲を仕上げることができたのは今までヴァイオリン を弾いてきた上でとても自信につながることであるし誇っていいと思う。

さて、次は発表会に何を弾こうか。楽しみだ。

令和元年に演奏した曲1 セザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 その2 音楽教室選びからリハビリへ。

前の記事から21日経ってしまったので復習。こんな曲。


Franck: Sonata in A major 4th movement; Noé Inui & Vassilis Varvaresos

ちょくちょく弾いては見ていたものの、一向にうまくはならない。

上達するには上手い人から指導を受けるのが一番だという。出会いから1年後、音楽教室に通い、レッスン受講を決意。

さて、どこの教室を選ぼうか。学生である手前、あまり入会金とレッスン代は多くは払えない。18年11月末頃、ヤマノミュージックサロンが入会金半額キャンペーンをやっていたので、その仙台店で行われている無料体験レッスンを受講することに。レッスン時間は正規のレッスンと同じ30分。楽器を持参して赴き、案内を受けて体験レッスンへ。弾きたい曲を伝える。

「大学でクラシック音楽研究会に入ってて、そこでミニコンサートを開いてフランクのヴァイオリンソナタ弾きたくて。それでこの曲を1年2ヶ月で弾けるようになりたいんです。」

次に、楽器経験とヴァイオリンを人前で演奏したのが8年前とブランクがあることなどを伝え、「取り敢えずはなにか曲を弾いてみましょう」ということになり、J.S.バッハメヌエット ト長調 BWV.Anh,114を弾くことに。皆さんご存知のシンプルな曲で、それだけに弾きにくいけど、音色だけはどこで弾いても誰にでも褒められるので、例によって講師からも褒められた。

12月から始まる正規のレッスン受講は即決だった。手続きをして、「来月から一緒に頑張りましょう」と激励の言葉を受ける。やる気は十分。2週間後のレッスンからはリハビリをしていった。

最初と2曲目は、J.S.バッハ:ガヴォット(無伴奏チェロ組曲の第何番か忘れた)とドヴォルザーク:ユモレスクを初心者の学習用に移調・編曲したもので慣れて、3曲目はアッコーライ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調


J.B. Accolay Violin Concerto in A minor - Itzhak Perlman

の楽譜をいただき、みてもらった。

8年以上も経つと、弾き方を結構忘れているものである。アッコーライで勘や忘れていた弾き方を取り戻して、漸く3月中旬からフランクのレッスンに入ることになった。
続く。

大学卒業して就職、あとはヴァイオリン弾く上での癖を直す〜今更だけど今年の目標

折角去年の大晦日に1年の振り返りをしたので、1月も既に中旬に入ったが今年の目標でも書いていこうかと。振り返りに続いて、本記事でも音楽活動・学業・人間関係の3つについて書こう。

 

【音楽活動】

先ずは弾きたい曲よりも奏法。1月6日の記事でも書いたように、特に3度の重音を取るときに親指に余計な力がかかったり関節を曲げずにネックに添えてしまっている。これを直すだけでも一朝一夕にはいかないが、右腕も大変だ。どうしても力が等しく加えることができてなくて、比較的長い音符を弾くとき音色が薄くなるときがある。去年は弾きたい曲を弾くことができたので今年は奏法を身につける年にしたい。

曲は、1年間W.A.モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423、変ロ長調 K.424を勉強することにした。

Mozart: Complete Strings Trios & Duos

Mozart: Complete Strings Trios & Duos

 弦楽器同士の室内楽をやる機会がないから通っている音楽教室でお世話になっている講師と一緒にレッスン中と発表会で弾くことにした。我ながら名案。 11月にこの曲を提案するにあたってA.グリュミオーとA.ペリッチャによる演奏を楽譜を追いながら聞いてみたけれど曲が進むごとに音符の多さや難しさがエグくなっていくように感じた。これはしっかり取り組まねば。

あと、何度かコンサートに行っては「またこの曲弾きたいな」と思うことはあっても余程熱心に勧誘されて歓迎を受けない限り正規団員になってまで弾きたいとは今の時点では思ってないので、その決意をしっかり動かさないようにすること。

 

【学業と進路】

在籍や休学できる期間が残り少ないし、休学を使わないで半年在籍できるのはもう次のセメスターで最後なので、双極性障害に大人しくしてもらって、なんとしても除籍を防ぎたい。

今学期はもう全授業で単位を取るのを諦めているので、次のセメスターは2〜4単位分、余裕を持ってあと2コマ授業を受けながら卒論を書くことにした。1月も残り少ないけども課題と同時に卒論の作業をしよう。嫌だけど研究室に行って年下の先輩方に指導を受けよう。

卒業後は、今のヴァイオリン講師の指導を受け続けたいので仙台に住まいを定めたい。転勤がなく精神障害者雇用枠がある企業に求職エントリーしたい。

 

【人間関係】

家族には色々迷惑かけているので、ちゃんと卒業・就職して楽させてあげたい。

研究室にはあまり顔を出さないので構成員とは疎遠になってるけど、あと7ヶ月ほどの我慢だから通おう。付き合いがある分にはいいんだけど、疎遠のままなら卒業後は別に付き合いなくてもいいんだし。

Go!Do!コンサート共演メンバーとは、演奏の指導というTakeはできるけどGiveが少ないのであまり積極的に関わろうとすると却って損だと思うので、付かず離れずの距離を保つのが丁度いい。

恋愛と結婚は…どうしよう。先月告白した相手は「大学を卒業するまでは誰とも付き合うつもりはない」と云っていたので、それまで待って再度告白するのを待つか、それとも誰か他の人に相手になってもらうかを選ばなければ。難しい選択だ。

 

それからもう一つ。

【ブログ】

100日連続更新は色々なところで指標とされているので、これを続けるために、1週間・2週間・1ヶ月と細かく分けてそれを続けていこう。始めてから3週経っているが休まずにできているので慢心せずに続けていこう。

 

それでは、今年もよろしく。

【レッスン振り返り】3度の重音2・4の指が大変&左手親指力入りすぎ問題

今日は今年初のレッスン、いつものように19:00から30分間。

山野のクラシックヴァイオリンコースでは生徒が弾きたい曲を提案し、講師がその技術に応じて曲を選びそれで上達を目指すものである。フランクのヴァイオリンソナタを見てもらいたくて山野を選んだのだが、曲の習得だけではなく奏法の習得を希望した。それで、クロイツェル教本 

ISE(ヴァイオリン) クロイツェル教本 42 Etudes (ISEシリーズ)

ISE(ヴァイオリン) クロイツェル教本 42 Etudes (ISEシリーズ)

 

 から身につけていない奏法や弱点を鍛えるエチュードを数曲かいつまんで選び数週間それを練習するという課題を課してもらっている。

重音は未習得だったので第33曲を10月からやっている。3度和音には苦戦しているが、特にソ♯・シ♮をそれぞれ小指薬指で取り、それからラ・ドを中指小指で取るのがしんどい。

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ここから進む、はずだった…

どうしてもソ♯とラ、シ♭とドの半音音程が中途半端に音程がずれてしまったりして、「これは指の体操が必要ですね」という話になり、このようなストレッチだか運動をすることになった。

先ずはすべての指を隙間がないようにデスクに置く。

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こんな風に

次に、薬指と中指を開けて、右か左どちらかでいいので横に移動させる。

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この開き方しんどい

移動させたあと閉じる。

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これを少しの時間でいいので繰り返す。これで3度和音を全音・半音自在に動かせるようにできる、という寸法である。

これで終わればいいのだけれど、問題はこれだけではなかった。

どうしても、親指に余計な力が入っている。結構辛い。楽器を顎と肩だけで支持できているので指でネックを持ち上げているわけでもない。適切な親指の配置ができていないので力が入るのだ。どうしたもんか。

今日は曲をやらないどころかエチュードのレッスンもそこで切り上げ、左手親指力入りすぎ問題について検討することになった。

左手の写真を見る通りわたしは手の親指の比率が他の指よりも圧倒的に低い。この指の短さが、親指の根っこに力が入ってしまって痛みができてしまうのか。それだけではない。関節を曲げているのが正しいはずなのに関節を曲げないで伸ばしてネックに添えていたので負荷がかかってしまったのだという。つまり、

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こうなるべきなのが

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こうなっている

わたしは高校からヴァイオリンを始めたのだが、上級生に弾き方を教わりそれで曲を弾くという活動だった。最初の部員は誰からどういう指導を受けたかわからないので、ほぼ独学といっていいだろう。始めてから8〜10年後に音大卒で地元で教室を開いているOGから初めてレッスンを受けることになったのだが、不思議なことにほとんど技術についての言及はなかった。

これで24年楽器を弾いてきて、今まで所属した楽団の誰からも褒められる音色を身に着けた。わたしの音色は今習っている講師にも褒められたが、エチュードをやるとやはり技術が雑であるのが色々と分かっていく。今日のレッスンでそれが大きく顕になったのだ。右手は右手でだいぶ問題があるので講師はこれも矯正したいといっていた。

 

当面の課題としては、左手の形、特に親指を曲げて配置するように整えること。また、人差し指と中指、小指と薬指をそれぞれつけたまま中指と薬指をそれぞれの指の姿勢のまま平行に動かせるようにすること。これは次のレッスンまでにできるようになるものではない。数週間必要なのだ。幼い頃から教育を受けて楽器をやっていたら矯正しやすいのだが、歳を経てからは簡単にはいかない。辛抱が必要だ。

 

【おまけの動画】

昨日聞いたコンサートの前プロに置かれた曲。短いがブルックナーの楽曲に認められる特徴を十分に備えている。


テ・デウム(ブルックナー)

月並みだけど、今年を振り返る〜音楽活動が充実した平成31年・令和元年

【音楽活動】

去年の12月から、フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 全曲を習うことを目的にヤマノミュージックサロン仙台に入会、ヴァイオリンのレッスンを始めた。このことは以下の記事から始まるシリーズ(明日以降続編を投稿)を参照してもらうとして、3月から第1楽章、第2楽章、10月下旬に行われる発表会で取り上げる第4楽章、第3楽章の順に習っていった。1曲みっちり練習してレパートリーに取り入れるのはソナタでは初めてのことで、これはこれから楽器を弾いていく上で自信につながっていくと思う。これからもいいアンサンブルができるように技術を磨いていきたい。

山野の企画でGo!Do!コンサートというのがあり、山野の生徒が様々な形態のアンサンブルに参加し、有名ホールで演奏できるというものである。2年おきに開催されるようで、前回は東京芸術劇場で行われた。初参加となった今年3月の会はサントリーホールで開催。

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サントリーホール舞台上1

仙台教室のメンバーはオーケストラに参加可能で、いつも客席から眺める舞台に立てる…これはやるっきゃない。再入学でそれほど金持ちではない学生にとって27000円という参加費は安くはないが魅力的であり、勧誘されたら二つ返事で参加することにした。これも詳細はまたあとということにしよう。

とにかく、3月10月と11年ぶりにオケで、9年ぶりに室内楽でのステージに立ててよかった。

【学業】

これが例年通り体調不良が続きあまりパッとしない。18年度後期は単位数としては振るわなかったけれど、なんとか卒業論文を提出する権利は得た。また、今年度前期でようやく全学教育で課せられた単位を揃えることができ安心している。あとは今年度後期で全単位取得できれば卒論以外の単位を揃えることができるという算段である。しかし、今年は一層体調が厳しい。1つ落として次年度前期に1つ残すことになるかも。

また、取り上げる題目を構想発表の直前に変えたり体調不良にて全く手がつけられなかったりで来期に延期することとした。ちなみに、次が在学できる年限としては端数の4ヶ月を計算に入れなければ最後となる。気を入れ直して取り組みたい。

【人間関係】

恋をしている。2週間前に告白して交際は断られたものの脈はあるらしい。好印象を維持し続けたいものだ。

Go!Do!コンサートでの共演者とは、メンバーの誰かが主催する飲み会には参加はしているものの、話が合わない印象。どうにかして打ち解けようとも思えないが、同年代の友人がいないので関係は維持しておきたいものである。どういうつながりで新たな関係が生じるかわからないものだから。

 

これで今年の振り返りとしよう。では良いお年を。

 

【おまけの動画】

やはり締めくくりとしては発表会で弾いたこの曲で。


Franck Violin Sonata #4 Movement Kyoko Takezawa 竹澤 恭子

【オブリガート】今年買って良かったもの、それはヴァイオリンの弦【エヴァピラッツィ】

デジタルガジェットを紹介したい気満々だけれども…

iPad Proは使い倒してはいるものの購入したのは去年の11月末だし。それではAppStoreで購入した有料アプリはというと、MaciOSで出ているRSSリーダーアプリ Reeder4を4月に買った。

Reeder 4

Reeder 4

  • Silvio Rizzi
  • ニュース
  • ¥1,220

apps.apple.com

Reeder 4

Reeder 4

  • Silvio Rizzi
  • ニュース
  • ¥610

apps.apple.com

しかしこれらはReeder3の後継版だから新アプリかといわれてば微妙なところ(あとでRSSリーダーのススメなんて記事を書くかもしれないからそのときに)。

手書きで楽譜が作れるiOS向けアプリ タッチノーテーションは買ってまもなくでまだ使っていないのでレビューするにはまだ経験不足。

タッチノーテーション

タッチノーテーション

  • Kawai Musical Instruments Manufacturing Co., Ltd.
  • ミュージック
  • ¥1,480

apps.apple.com

1曲分作ってからレビューしたい。差し当たっては艦これのヴォーカル作品「月夜海」のヴァイオリン+ピアノ版のヴァイオリンパートの楽譜でも作ろうか、と。

 

そうすると、ヴァイオリンの弦や書物、コンサートチケットしか残っていない。書物は他の記事に任せるとしよう。

 

先ずは弦から。1月と6月に1種類ずつ購入。

先ずは1月に購入したオブリガートから。 

 楽器が作られてから改良型の製品が出るまでは、弦楽器は羊の腸をねじり寄せて作ったガット弦が主流であった。今でも、古い時代の編成を模して演奏を行う古楽器奏者は勿論のこと、その音色を愛するモダン楽器奏者にも使用されている。ただ、様々な難点がある。先ずは耐久性が低いこと。次に相当なボウイング技術を要するので初心者から中級者までの学習者には扱いが難しいことだろう。

そのような難点を補いつつガット弦の長所である音色を再現しようとしたのがナイロン弦である。

そのようなナイロン弦の中でも多くの支持を集めるのがオブリガートだ。音色は楽器の味をそのまま引き出すようなレスポンスである。E線は金色で格好いい。特に不満はなかった。 

 

あと1つ紹介しよう。

通っている音楽教室の講師がわたしの楽器を評したあとに「この楽器よく鳴りますね。エヴァピラッツィ使ってみたらどうでしょう、更に鳴ってくれるようになると思いますよ」とこの弦をすすめられたのがキッカケで購入した。

 鳴る、そして音色を損なわない。

「楽器が鳴り、なおかついい音が出る」というわたしのヴァイオリン演奏における志向を成り立たせるのにこれ以上に適切なものはない。これからも使い続けるであろう。

令和元年に演奏した曲1 セザール・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 その1 出会い

セザール・フランク(1822〜1890)はベルギー出身でフランスで活躍した作曲家で……
と書いたところで、クラシック音楽に親しんでいる人には既知のことであり、知らない人にとってはGoogleで検索すればわかることである。もし知らない人がいれば調べて欲しい。

誰でもわかるし調べればいい物事よりは、むしろ、自分にしかできない体験・経験を書いていきたいのだ。

なにはともあれ、先ずは曲を聞いて欲しい。曲を聞いて感じること、そのことこそが価値のあることだから、時間を割いて聞いて欲しい。7分もしない時間だ、食事をしながらでもいい。以下は発表会で取り上げた第4楽章をアメリカのヴァイオリニスト ジョシュア・ベルによる演奏を収録したものである。


Joshua Bell and Jeremy Denk Play Franck -- Sonata in A major for Violin and Piano, 4th Movement

さて、この曲を弾きたいと思ったのは2年前の10月であった。わたしは大学ではクラシック音楽研究会に入っているのだが、気が向いて久々に楽器を弾きたくなり、部室にヴァイオリンを持っていった。その数日前にクラ研所属で同じ研究室の後輩が仙台クラシックフェスティバルでこの曲を聞いたのだという。たまたまヴァイオリンを弾いているところに出くわした彼女はこの曲を弾いて欲しいとリクエストしたのである。

ヴァイオリニストがよく取り上げるらしいので楽譜を所持していて樫本大進とエリック・ル・サージュのリサイタルで聞いたことはあるのだが、さほど印象に残らなかったしその後もろくに聞いたこともなければ譜面も読まず棚を埋めるものの一部であった。

この機会に聞いてもいいか。これは、自分の音色を活かせる曲なのではないか?

弾くか!

まだ練習していなくて初見に近く、弾けてない箇所もたくさんあった、が後輩ちゃんに弾いて聞かせた。そうしたところ、いい反応をもらえたのである。

「これ、演奏会で聞いた音です!」

わたしは自分の音が好きで続けていて、そして音色を褒められるのが好きだ。気を良くしてしまったわたしはこのソナタを練習することにしたのである。

 

その2に続く。

楽器経験者は必ずしも聞き専より優れた鑑賞者ではない問題

楽器経験というのは誰にでもあるというものではない。世の中には聞き専という人の方が多い。

楽器経験がある人は、音楽の素材を聞き分けたり楽譜が読めたり楽器の使い方をよくわかっているから優れていると思われがちだ。
これが違うのだ。わたしのTwitterのフォロイーでも聞き専でも鋭い感想や批評ができる人が少なくない。わたしがヴァイオリンを弾き、楽譜が読めていても浅い感想しか出てこない様に、その人の演奏が残念だったり言葉遣いが下手だったりして的外れな感想や批評しかでてこない場合もある。

聞き専で良い聞き手であり、対して楽器経験者でそうでない聞き手であることの差、それは何か?

実は感想や批評深さ浅さは楽器経験の有無には関係がない。わたしは謙虚さが聞き手の良し悪しを隔てていると思う。

 

【おまけの動画】