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短調の曲 #30DaySongChallengeクラシック版 25日目

短調の曲

短調についての振り返り

長調の曲の項目でいきなり短調の話をしたときから4年近く経ったが、短調について話すことは変わらない。

さて、短調の曲

古典派までの作品は短調のものは少ないものの、時代が下るごとに作品は増えていき、ラフマニノフなど作品名に調性を示しているものの中で短調作品が多くを占める作家も出てきた。この記事では交響曲・協奏曲・室内楽曲・ピアノ曲に分け、それぞれ作曲家が被らないよう1曲づつ挙げていこう。

交響曲

LvB:交響曲第5番 ハ短調 作品67のように「苦悩を突き抜けて歓喜へいたれ」を具現化するために、始まりこそ短調であるものの終楽章の終止音は長調で終わる、短調は勝利の物語を描くツールであったりする。

短調で始まり短調の終止音で、しかも弱々しく終わる曲ならば、やはりチャイコフスキー交響曲第6番 ロ短調 作品74を思い浮かべる人が多いだろう。上記のようなパターンで多くの作品が書かれた中では特異な存在だった。

協奏曲

なんといってもラフマニノフの協奏曲。短調が映える作曲家だと思う。

室内楽

いくらでもあるだろうけど、単純に好きな曲を挙げても問題はあるまい。
ラヴェルが第1次世界大戦で出征する前に完成させた室内楽の傑作でそれまでのラヴェルの結晶、ピアノ三重奏曲 イ短調を。

ピアノ曲

ブラームスピアノ曲を聞き始めたのは一浪して大学に入った年、20歳の頃で、最初にハマったのは2つのラプソディ 作品79だった。周りにもネット上にもこの曲を好んで聞く人が多く、聞くにとどまらず弾いてみる人もいたりする。第1曲がロ短調、第2曲がト短調という調性である。ルプーの演奏でどうぞ。