今日は今年初のレッスン、いつものように19:00から30分間。
山野のクラシックヴァイオリンコースでは生徒が弾きたい曲を提案し、講師がその技術に応じて曲を選びそれで上達を目指すものである。フランクのヴァイオリンソナタを見てもらいたくて山野を選んだのだが、曲の習得だけではなく奏法の習得を希望した。それで、クロイツェル教本
から身につけていない奏法や弱点を鍛えるエチュードを数曲かいつまんで選び数週間それを練習するという課題を課してもらっている。
重音は未習得だったので第33曲を10月からやっている。3度和音には苦戦しているが、特にソ♯・シ♮をそれぞれ小指薬指で取り、それからラ・ドを中指小指で取るのがしんどい。
どうしてもソ♯とラ、シ♭とドの半音音程が中途半端に音程がずれてしまったりして、「これは指の体操が必要ですね」という話になり、このようなストレッチだか運動をすることになった。
先ずはすべての指を隙間がないようにデスクに置く。
次に、薬指と中指を開けて、右か左どちらかでいいので横に移動させる。
移動させたあと閉じる。
これを少しの時間でいいので繰り返す。これで3度和音を全音・半音自在に動かせるようにできる、という寸法である。
これで終わればいいのだけれど、問題はこれだけではなかった。
どうしても、親指に余計な力が入っている。結構辛い。楽器を顎と肩だけで支持できているので指でネックを持ち上げているわけでもない。適切な親指の配置ができていないので力が入るのだ。どうしたもんか。
今日は曲をやらないどころかエチュードのレッスンもそこで切り上げ、左手親指力入りすぎ問題について検討することになった。
左手の写真を見る通りわたしは手の親指の比率が他の指よりも圧倒的に低い。この指の短さが、親指の根っこに力が入ってしまって痛みができてしまうのか。それだけではない。関節を曲げているのが正しいはずなのに関節を曲げないで伸ばしてネックに添えていたので負荷がかかってしまったのだという。つまり、
わたしは高校からヴァイオリンを始めたのだが、上級生に弾き方を教わりそれで曲を弾くという活動だった。最初の部員は誰からどういう指導を受けたかわからないので、ほぼ独学といっていいだろう。始めてから8〜10年後に音大卒で地元で教室を開いているOGから初めてレッスンを受けることになったのだが、不思議なことにほとんど技術についての言及はなかった。
これで24年楽器を弾いてきて、今まで所属した楽団の誰からも褒められる音色を身に着けた。わたしの音色は今習っている講師にも褒められたが、エチュードをやるとやはり技術が雑であるのが色々と分かっていく。今日のレッスンでそれが大きく顕になったのだ。右手は右手でだいぶ問題があるので講師はこれも矯正したいといっていた。
当面の課題としては、左手の形、特に親指を曲げて配置するように整えること。また、人差し指と中指、小指と薬指をそれぞれつけたまま中指と薬指をそれぞれの指の姿勢のまま平行に動かせるようにすること。これは次のレッスンまでにできるようになるものではない。数週間必要なのだ。幼い頃から教育を受けて楽器をやっていたら矯正しやすいのだが、歳を経てからは簡単にはいかない。辛抱が必要だ。
【おまけの動画】
昨日聞いたコンサートの前プロに置かれた曲。短いがブルックナーの楽曲に認められる特徴を十分に備えている。