新型コロナウィルスの影響によるコンサートやイベントの自粛の中、本日3月7日はびわ湖ホールはプロデュースオペラ「神々の黄昏」の無観客上演をYouTubeで放映した。
わたしは日頃の不摂生で昼夜逆転生活が続いており、起床したのが17時。「黄昏」の第3幕開始が17時…全曲聞くことはできないし、聞けたとしても長時間椅子に座っているのも辛いので別のことをしようと思っていった。
昨日、日本モーリス・ラヴェル友の会さん
が誕生日のお祝いメッセージツイートを呼びかけていたので、それに乗ることに。出来るだけ全曲を聞こうと選曲、演奏家も選んだ。
それがこちら。
・歌曲集「シェーラザード」
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター/ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団
・組曲「クープランの墓」、亡き王女のためのパヴァーヌ、古風なメヌエット
・組曲「マ・メール・ロワ」、海原の小舟、道化師の朝の歌、ボレロ
・バレエ音楽「ダフニスとクロエ」
ベルナルド・ハイティンク/ボストン交響楽団/タングルウッド音楽祭合唱団
ジャン・ドワイヤン/ジャン・フルネ/コンセール・ラムルー管弦楽団
・ピアノ曲全曲
ジャック・フェブリエ
イタリア弦楽四重奏団
・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ短調(遺作)
ルノー・カピュソン/フランク・ブラレイ
・ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
ルノー・カピュソン/ゴーティエ・カピュソン
以上、日付が変わっても聞き続けていこうと思う。
さて、タイトルにあるピアノ三重奏曲について。
常設臨時を問わずピアノ三重奏団により演奏される機会は散見されるものの、室内楽自体が日本人に馴染みが薄く感じられる上にその分野ではドイツ語圏の作曲家の作品にシェアを奪われている感があってあまり知られていないようである。
だが、音源を聞かせて人に紹介すると殆どの人が好意的な反応を示す。
第22回 江副記念財団リクルートスカラシップコンサート ラヴェル:ピアノトリオ イ短調
録音で最初に聞いたのは、イタリア四重奏団による弦楽四重奏曲とともに収録されたボザール・トリオによる(多分)1966年の録音であった。調性・リズム・和声など変則的な難曲でありながら、常設トリオならではの高度なアンサンブル力により難なく聞かせてくれる。ちなみに、アルトゥール・グリュミオーによるヴァイオリンとピアノのためのソナタも優秀な演奏で、ラヴェルの室内楽作品入門には丁度いいアルバムであろう。
演奏会で初めて聞いたのは、2009年10月9日にフィリアホールで開催された土曜ソワレシリーズ「女神(ミューズ)との出会い」206であった。
曲目は次のとおりである。
ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
アンコールに「クープランの墓」からリゴドン(ピアノ三重奏版)
これだけラヴェルを集中して聞いたのも始めてだったし、今の所これが最後である。
ラヴェルの音楽は、光の当て方によっては何色にも見えるプリズムの様に思っている。そう思わせるのに十分な演奏だった。
終演後にサインを頂いた。
上記2種類を含めてピアノ三重奏曲の録音は12種類ある。世に出ている音源は出来るだけ買い集めたい。
また、楽譜を持っているからには弾けるようになりたい。まだまだモーツァルトの協奏曲すら弾くのにつっかえてしまうけど、近づきたい。
第1次世界大戦までのラヴェルが詰まった魅力的な曲である。この記事を読んだ人に是非聞いて欲しい。