『ハイスクール・フリート』は2016年4月から6月まで公開されたアニメであり、当時わたしはリアルタイムで鑑賞していました。その後人気が冷めやらず、数回の再放送が行われ、翌年5月にOVAが発表されており、昨年4月に劇場版新作アニメーション制作が発表されたときはTV版画好きだったことで歓迎していたので公開を楽しみにしていたのです。
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紀尾井ホールでの演奏会が終わった後友人との飲み会を経て、期待を胸にTOHOシネマズ新宿で18日0時の最速上映を見る。
これは、軍艦を扱ったアニメーションでは最高のものだ、そう云い切れます。最高、などというとどうしても他の作品となにか基準を設けて比較をしないと言い表すことができません。あまりそうしたくはないのですが、そうすることにします。
わたしが見たものだと以下のものになります。
・ジパング
・蒼き鋼のアルペジオ
そして
他にもあるかも知れませんが、取り敢えずはこれだけにします。
比較基準は
・ストーリー展開
・軍用艦艇の扱い方
・戦闘シーン
としましょうか。順序は上記の順になるとは限りませんが。
それでは、ジパングから。戦闘シーンは海自護衛艦無双で爽快。ただ、ストーリー展開の中で太平洋戦争の時代に時間移動した登場人物が自衛隊のあり方を実際の戦闘を通して自問自答する事が重い要素になり、見る人を選ぶでしょう。
アルペジオでは、史実にあった艦をモチーフにしたキャラクターが艦を操作するという設定になっているのはいいんですが、超重力砲の操作のために艦が変形したり、そもそも水上艦が潜水したりと軍用艦艇の扱いとして問題にしたくないです。
次に艦これ。艦艇の扱いと戦闘シーンについては原作となっているゲームを多分に反映しているのでそこは評価できるのですが、ストーリーに問題があり、突然登場したキャラクターがなんの必然性もなくゲームの設定を活かすためにロストしたり、突然カレー大会になったり、これもやはりゲームのシステムである大型建造を活かすために何のフラグもなくその建造で出てくる大鳳が出てきたりと、枚挙に暇がありません。わたし自身、予備役とはいえ提督であるので評価は厳しいです。
アズールレーンはというと、比較基準以前にアニメとしてマナー違反級の作画崩壊。
さて、ハイスクール・フリートです。TV放送版での評価は皆さん散々目にしていると思うので省きますが、劇場版だけに限りますと、超大型戦艦が2隻―戦闘を経験せずに沈んだ艦や計画艦―が冒頭に登場するだけで胸が高まります。ストーリー展開は日常と戦闘前の緊迫したシーン、戦闘とが(時間としてではなく、戦闘を活かすためのペース配分という点で)バランスがよく、新キャラクターも登場する必然性がハッキリとしている。なんといっても戦闘シーンはこの作品一番の見ものでしょう。岬明乃と宗谷ましろ他の艦橋クルーの機転でピンチを切り抜けることはTVと共通していますが、新要素としては知名もえかが武蔵他大和型をリードする姿はTV版に見せなかった勇敢さと大胆さを発揮。ましろの姉が率いるブルーマーメイドの白兵戦も今回は長めの尺が与えられてアクション要素が与えられてアクセントになっています。
以上5作品を比較しました。異論はあるでしょうが、わたしには3点の評価基準の中で問題点は見い出せません。
とにかく、わたしはあと2・3回は鑑賞しにいきたいです。あなたも是非劇場で日常のキャラクターに萌え、戦闘シーンで大和型4隻による大口径主砲による一斉射撃や機転ある晴風Ⅱのキレに震えてきてください。